長期保証

長期保証の対象

基本構造部分(柱・梁などの構造耐力上主要な部分、雨水の浸水を防止する部分)に発見された瑕疵及びその瑕疵が原因の不具合等です。

保証期間は、保証書記載の「保証開始日」(分譲共同住宅等では「引渡日」)に始まり、「期間起算日」(分譲共同住宅等では「共用開始日」)から起算して10年間となっています。

基本構造部分は「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(以下「住宅品質確保促進法」)に基づき、具体的には下図の部分のことを指します。

瑕疵

法律上では「請負契約で定められた内容に反することや建物として通常期待される性質ないし性状を備えていないこと」をいいます。

お客様が、ある不具合事象を発見した場合に、この不具合事象ないしその原因が請負契約上の「瑕疵」に該当するか否かについては、 設計、施行、材料などに照らし、総合的に判断される必要があります。
従って、不具合事象が瑕疵かどうかの正確な判断には、詳しい調査が必要となることをご理解ください。

瑕疵の判断

長期保証の対象部分のうち、雨水の浸入を防止する部分の瑕疵は、「雨漏れ」という不具合事象から瑕疵の存在を認知しやすいのですが、 構造耐力上主要な部分の瑕疵は、不具合事象のみから判断することは難しく、さまざまな要因を考えなければ判断できません。
そこで、不具合事象と、構造耐力上主要な部分の瑕疵との関係、瑕疵の有無を判断するための目安について説明しますので参考にしてください。

趣旨

この基準は、住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成11年法律第81号)第70条に規定する指定住宅紛争処理機関による住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準として、不具合事象の発生と構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性との相関関係について定めるものとする。

適用範囲

この基準は、住宅に発生した不具合である事象で、次に掲げる要件に該当するもの(以下「不具合事象」という。)について適用する。

  • 「不具合事象」と「長期保証の対象となる構造耐力上主要な部分の瑕疵」との関係について
    一般的に、不具合事象が生じているからといって、必ずしも瑕疵があるとは言えません。
    床の傾きを例に説明すると、グランドピアノや特別重い物を置くといった通常想定されている範囲を超えた使い方をしたため、床が傾いた場合は瑕疵があるとは言えず、保証対象となりません。
    しかし、このような重い物を置くことを想定して、予めそれに対応した施行をしたにもかかわらず床が傾いたという場合は、その施行に瑕疵があったと想定されます。
    なお、ベランダや浴室の床など、部位によっては水勾配を取るため、予め傾きを設けて造られている場合は、瑕疵や不具合とは言いません。
  • 瑕疵の有無を判断するための手がかりについて
    壁の中に隠れた柱等の品質や接合部の仕様、さらには地盤に対応した基礎となっているか否かなどは、住宅の外見上確認することが困難な場合も多いため、お客様が長期保証の対象となる瑕疵が生じているか否かを判断する際には、外見上の不具合の程度から判断せざるを得ない場合が多いと考えられます。
    国土交通大臣は、住宅品質確保促進法第70条の規定に基づき、建設住宅性能評価書が交付された住宅を対象として「住宅の紛争処理の参考となるべき技術的基準」を定めました。
    これは、表面に現れた床の傾斜や壁のひび割れなどの不具合事象の発生と、構造耐力上主要な部分の瑕疵が存する可能性との相関関係を示していますので、参考として以下に掲載しました。
    ただし、正確な判断のためには詳しい調査が必要となることは言うまでもありません。
    (参考資料)
    住宅品質確保促進法第70条に基づく「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」(平成12年建設省告示第1653号)
  • 建設住宅性能評価書が交付された住宅で、指定住宅紛争処理機関に対してあっせん、
    調停又は仲裁の申請が行われた紛争に係るものにおいて発見された事象であること。
  • 当該住宅を新築する建設工事完了日から起算して十年以内に発生した事象であること。
  • 通常予測できない自然現象の発生、居住者の不適切な使用その他特別な事由の存在しない通常の状態において発生した事象であること。

保険及び基金の運用

保証者が被保証者に対して行う長期の保証をより確実に行うことができるよう、住宅瑕疵保証責任保険や住宅保証機構の瑕疵保証円滑化基金により、長期保証対象部分について修補費用の約80%弱をカバーしており、保証事故の修補の際には保証者に保険金等が支払われます。